公立大学法人 福島県地域医療支援センター

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公立大学法人 福島県立医科大学地域医療支援センター

Doctors Interview

先輩医師インタビュー

菅家 智史 先生

菅家 智史先生

現勤務地福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座 講師
福島県立医科大学 医学部 総合内科・総合診療医センター(兼務)

出身地福島県会津若松市

出身大学福島県立医科大学

経験した勤務地卒業後 札幌市の民間病院で研修 医師4年目に福島医大の専門研修プログラムでの研修開始
公立相馬総合病院 / 北福島医療センター・保原中央クリニック / 只見町国民健康保険朝日診療所
2012年から福島県立医科大学 医学部 地域・家庭医療学講座の教員

非常勤勤務としての診療支援只見町国民健康保険朝日診療所 / 保原中央クリニック / 喜多方市地域・家庭医療センター / 有隣病院

福島県で医師になろうとしたきっかけ

元々福島県の出身でもあり、福島県立医科大学を卒業したら一度県外で生活してみたいと思っていました。北海道に10年くらいは住むのかなと思っていたところ、自分が志望する総合診療・家庭医療分野で新しい教授が福島医大に着任することになり、これは地元に戻るタイミングかなと思って福島県に戻ってきました。

地域医療の現場で苦労したこと

もともと住民の皆さんの近くで医師として働きたいという価値観を持っていたのもあり、つらかったことは忘れる性格なので覚えていないのですが(笑)、職場を離れてプライベートな生活の中でも住民のみなさんから「医師」として見られることについては、自分と家族に心構えが必要かなと思いました。

地域医療に従事してよかったこと

苦労したことの裏返しになりますが、「医師」として私自身を住民のみなさんが認識していただけることは、その地域の人々のコミュニティに関わりやすくなり、交流・接点を持ちやすくなることにもつながると感じています。へき地へ赴任していたときも、子どもたちに近所の方が声をかけてくれたり、地元のイベントに声をかけてくれたりしてとても良い思い出ができましたし、子育てもしやすかったです。

その他 主張したいこと

自分の取り組みたい仕事、希望する生活スタイルが実現できるかどうか、が勤務先・居住先選択に大事だと思います。私は総合診療に取り組みたくて福島に戻って来ました。福島の総合診療は全国でもトップクラスの規模で展開されており、仲間達と一緒に総合診療を実践できるフィールドが福島にはあります。取り組みたい仕事、生活スタイルが福島で実現できるかどうか、一緒に考えますのでぜひご相談ください。

森 冬人 先生

森 冬人先生

現勤務地喜多方市地域・家庭医療センター

出身地福島県二本松市

出身大学福島県立医科大学

経験した勤務地公立相馬総合病院 / 只見町国保朝日診療所

福島県で医師になろうとしたきっかけ

医学部入学のきっかけは父親が医師だったことです。普段から地域で仕事をする父の姿が身近にあり、自然と医療関係の仕事に興味が出ました。福島県の医療や県民の健康について考えるようになったきっかけの一つは、医学部5年生のときに起きた東日本大震災・原発事故です。大学病院や二本松市内の避難所でのボランティアの経験を通して、困難な状況の県民のために自分に何ができるか考えたことが、その後も福島県内で仕事を続けている理由の一つです。

地域医療の現場で苦労したこと

医療資源の有限性に関する点です。特にへき地である只見町で7年以上勤務した経験から、限りある医療資源の中で、住民ために何ができるか考え、苦労もしました。逆にこれは自分が学ぶ良いきっかけにもなりました。只見町では医師・看護師などの専門職のマンパワー、CTなどの医療機器・救急車の台数や高次医療機関への移動の負担など様々な制約がありました。例えば、都市部の大病院なら各専門職に簡単に依頼できることでも、限られた地域の資源の中である程度は対応しないといけません。そういう制約があったからこそ、幅広い領域について自分が学び続けることができたという良い側面もありました。

地域医療に従事してよかったこと

行政や地域の多職種との連携が学べたことです。例えば、市町村の健康計画・新型コロナ対策・集団予防接種など様々な公衆衛生的な政策・活動に参画する機会を得たことは大きな財産です。只見町など小規模な市町村の医療機関で働く利点として、若手のころから行政との接点が多いことがあります。地域住民の健康課題に関して、医療機関の狭い立場だけではなく、広く公衆衛生的な視点を持ち、自分が主体的に関与でき、非常に学びがありました。また、地域の保健師や介護関係者、消防署・救急隊、学校関係者など様々な地域の方と話し合い、個々の住民の課題を解決するなかで、お互いの考え方を理解する機会があったことも魅力的でした。

地域医療に期待すること等

へき地医療・地方の医療は若手医師にとって学びが多い場所という価値観について、医療専門職を目指す高校生・大学生が知る機会を増やしてほしいと思います。私も医学部低学年まで、へき地や田舎で働くことにポジティブな価値があることを知りませんでした。例えば、包括的・継続的なケアを経験できることです。地方の小規模な医療機関では、都市部の大病院と違って各専門に細分化されていないことから、様々な疾患の急性期から慢性期まで包括的に経験でき、患者の生活に近い場所を理解することができます。また若手の頃から、行政との話し合いに参加できるなど、都市部・大病院の若手医師より有利な機会があります。プライマリ・ヘルス・ケアや公衆衛生の分野に関心が高い人にとっては、へき地・地方の小規模医療機関は魅力的な側面もあることを、高校生・大学生が理解する機会が不足していると感じています。単に、へき地・地方の医療専門職が足りないというネガティブな訴えだけでは、若手の医療専門職は地方に集まらないと感じています。地方でも、若手が魅力を感じる側面が存在することを、県内の行政や医療機関が気づき、その魅力を高め、情報発信もできるようになることを期待します。

山内 健士朗 先生

山内 健士朗先生

現勤務地南相馬市立総合病院 / 大熊町診療所

出身地東京都多摩市

出身大学帝京大学

経験した勤務地医療生協わたり病院/只見町朝日診療所/公立相馬総合病院

福島県で医師になろうとしたきっかけ

もともと総合診療・へき地医療に興味があり、学生時代より東北のへき地医療奨学金制度を受け、大学を卒業後、福島で勤務しております。
福島県へき地医療医師確保修学資金制度を利用して、初期研修は福島市の わたり病院に勤務しました。初期研修修了後、3年目からは只見町の朝日診療所に勤務し、へき地医療に従事しました。
東日本大震災前から只見町を訪れていて、両親からいい機会だから力になってこいと後押しされました。

地域医療の現場で苦労したこと

医療・福祉に限らず、あらゆる資源が限られており、その環境に応じた判断をする必要があり、医師としてだけでなく人として成長する機会をいただきました。
生活面ではそれぞれの地域の特色を色濃く感じ、雪かきの経験も初めてで、豪雪地帯での生活は慣れるのが大変でした。一方で、住民の方々がとても良くしてくださり、とても楽しく過ごすことができました。
只見町での3年間は印象深く、患者さんを覚えやすい環境で、外来診療だけでなく訪問診療や、地元の高校生に研修会を開催したりなど、地域医療ならではの経験ができました。
また、町長など役場関係者、地域包括支援センター職員、医療機関職員など多職種の方々とへき地医療について意見を交わす機会が多く、現在勤務する大熊町診療所で経験が生かされています。

地域医療に従事してよかったこと

住民や地域包括支援センターなどとの距離感が近く、コミュニケーションがとりやすいため、社会背景を踏まえ全人的にアプローチすることを学ぶことができ、人間としても大きく成長することができました。
医師としても内科疾患、外傷や骨折、脳卒中やACSなど緊急疾患など多岐にわたる対応を限られた資源のなかで行う経験を積むことができました。
今でも僻地での経験や関わりは自分の大きな基盤となっております。

その他 主張したいこと

只見をはじめ地域医療で様々な方と関わることができたことが大きな財産となっています。
自分のような総合診療を目指す医師はもちろんですが、臓器別専門医を目指す医師の方にもへき地での経験は大きな糧になると思います。
これから赴任される若手の先生方も、地域医療の醍醐味を楽しんでいただければ幸いです。

芦澤 舞 先生

芦澤 舞先生

現勤務地福島県立医科大学 医学部 消化管外科学講座

出身地福島県湯川村

出身大学福島県立医科大学

経験した勤務地竹田綜合病院(初期研修、医員) / 福島県立医科大学 / 寿泉堂綜合病院 / 太田熱海病院 / 北福島医療センター / 塙厚生病院 / 星総合病院 / 白河病院 / 会津中央病院 / 会津医療センター

福島県で医師になろうとしたきっかけ

昔から医師という職業には憧れがありました。わかりやすく人の役に立てるという点で。
特に他の地域に行こうという気持ちはなく自然と地元で学び、働き出したという感じです。

地域医療の現場で苦労したこと

やはり少ない病院で広範囲な医療圏をカバーしなければならないという点では苦労は多いと思います。具体的に実臨床で感じているところは、地域によっては病院に来院するのも大変な患者さんも多かったり、特に会津だと冬はなかなか外出が困難になってしまうことなども考慮して診察したりとしています。地方特有の過疎化や高齢化の進行もダイレクトに実感できます。病気で具合が悪い時は家族の助けが重要ですが、それを得られない高齢の方は多く、地域単位でサポートをもっと考えていかなければならない課題だと思います。
外科医はがん患者さんと付き合っていくことが多いですが、病気の特性上、手術して治って良かったという方だけではなく、どんどん具合が悪くなってしまう方もいます。病気だけでなく生活背景も意識してこれからどう生きていくかを一緒に考えるところは、苦労も多いですが、やりがいでもあります。

地域医療に従事してよかったこと

医療者、患者さん含めて人の繋がりは濃いと思います。医療にあたっては他職種との連携は非常に大切なので、人間関係を作り上げていくスキルは(元々あまり自分にはない方だと、苦手分野だと思っていましたが)どんどん磨き上げられていくのが実感できます。
外科医の特性上、若いうちは転勤が多いです。地域の病院だと、ある程度馴染んでくるとスタッフ含めて家族みたいな関係になってきますので、仲良くなった時にお菓子をもらったりとか(笑)そいうことも日々嬉しく思いながら仕事ができます。
講座の特徴でもありますが、1人1人を貴重な人材とし手厚く育てていこうという方針があることもありがたかったです。臨床医として働きながら医学博士の資格も取れることができ、その過程で学べたスキルも現在大いに活かせています。また医師として成長できている中、結婚生活についても気をつかっていただいて、仕事と私生活どちらも充実していることも福島医大で働いていて本当に良かった点の一つです。例えば私の夫は同業(医師)なのですが、お互いに転勤が多い中でなるべく同じ地域の病院に勤務できるよう人事異動を考えていただいたり、今後出産や育児のイベントがあるかもしれないという視点から、自分の今後の働き方/キャリアアップについても気兼ねなく相談できる、何かあった時にはすぐにサポートしていただける環境は本当にありがたいです。

その他 主張したいこと

県内出身者としては、自分の故郷がより安心して暮らせる地域であるようにとは常々思っています。自分も微力ながらこれからも尽力していきたいですし、これから福島県で働きたいと思っている方々とぜひ仲良くしていきたいと思っています。

阿部 直人 先生

阿部 直人先生

現勤務地福島県立医科大学 医学部 消化器内科学講座

出身地福島県相馬市

出身大学福島県立医科大学

経験した勤務地公立相馬総合病院(初期研修、医員)/福島県立医科大学/塙厚生病院/南相馬市立総合病院

福島県で医師になろうとしたきっかけ

県内出身なので、地元の方との交流や、高校OBの先生方との交流もあったことから漠然と県内での勤務は考えており、入学の際に福島県緊急医師確保修学資金貸与制度を選択しました。その為入学時点で県内での勤務は決まっていましたが、入学が2011年4月で、入学直前に東日本大震災をたまたま地元の病院に入院しながら経験しました。後付けにはなりましたが、この経験が県内で医療にかかわりたいという意欲を補強するものになりました。
一応県外を見てみたいという気持ちが全くなかったわけではないですが、あまり対外的な性格ではないので、慣れない土地での仕事には不安があったという消極的な理由もあります。

地域医療の現場で苦労したこと

地方病院では常勤医のいる科は限られていることがほとんどで、病院によってはほぼすべての内科疾患を受け持つ病院もありました。面積の広大な本県では他医療圏への移動も大変で、来院される患者様はご高齢の方が多い為安易に紹介というわけにもいかず、広い範囲で外来・入院ともに対応する必要があります。
医療資源には限りがあり、提供可能な医療レベルにもどうしても制限が生じるため、そのことを患者様・ご家族様にご理解いただける為の説明や、院内チーム、他医療機関や行政機関などと適切な連携を意識しているつもりでしたが、もっと上手にやれたと思う症例も多数あり、思い返しては自省しています。

地域医療に従事してよかったこと

広い範囲での知識が必要であったので、専門科の先生から見れば浅いものですが、総合的な診療の経験ができたことは得難いことであり、その後の診療にあたって生かすことができていると思います。医療連携についても主体的に関与していく必要があり、その過程で他職種の方とも多くコミュニケーションをとらせていただきました。
1人1人の患者様とも深く関わらせていただく機会が多く、院内外で触れ合う機会があり、地域医療を担っているという充実感があります。自然とその土地への愛着も沸いていきました。

その他 主張したいこと

サブスペシャリティを持った上で、地域医療で総合的な診療経験を得ることは間違いなく医師としての成長・自身につながりました。また、実際に経験することで地域に不足している、または不要なものがわかりますので、いずれ地元に戻る方は何が必要かの指標になると思います。
また、私は研究日を設けさせていただいて並行して学位取得のための研究をさせていただきました。大学から遠方の地域だと大変さはありますが、地域医療に従事しながらキャリアを積むことも不可能ではないと思います。
これから卒業される方も、ぜひ県内外のご出身を問わず、一緒に福島県で働いていただけたらと思います。

照井先生

照井 妙佳先生

現勤務地会津中央病院 福島県立医科大学 乳腺外科学講座

出身地香川県坂出市

出身大学福島県立医科大学

福島県で医師になろうとしたきっかけ

母の実家が福島県で小さい時から福島県に遊びに来ていました。福島の人の優しくて寛大な人柄に惹かれ、いつか福島県に住みたいと思っていました。大学受験の時に調べたら、福島県に医学部があったので受験して、そのまま大学卒業後も福島に就職しました。

地域医療の現場で苦労したこと

まずは言葉の壁にぶつかりました。私は県外出身なので、東北の言葉や方言が分からず、最初は患者さんの話を理解するのに苦労しました。働いているうちに慣れてきて、今では上司にこっちの言葉になってきていると言われます。
次に人員不足です。医師に限らず、看護師さんなどの他の職種も人が足りません。そのため、多職種で協力してお互いの負担を補うことが必要不可欠だと感じています。医師が率先して働きやすい環境を作ることが大事だと思います。

地域医療に従事してよかったこと

一緒に働く医療者だけでなく、患者さんとの繋がりが濃いことが地域医療ならではだと思います。若い医師は少ないので、外科の上の先生が手厚く指導してくれるのはもちろんですが、他科の先生にも覚えてもらえて、様々なことを教えてくれます。また患者さんにも覚えてもらう機会が多く、私のような経験の浅い医師でも信頼してくださり、色々な話をしてくれます。会津中央病院の乳腺外科では患者さんと飲みの場で交流する機会もあるので、より濃い繋がりを築くことができています。
また私の所属している講座では若手を大事にしてくれることも有り難く感じています。専攻医で出産したため、専門医試験の受験が遅れてしまうことが心配でしたが、遅れないように上司の先生方が配慮してくださいました。また、産休育休中に大学院にも通わせていただいております。少しでも周りとキャリアの差が出ないように最大限にサポートしてくれています。
他には、若手の医師は1-2年で転勤することが多いです。妊娠、出産、子育てを経験する上で双方の両親が遠方(香川と青森)の私たち夫婦にとって、一緒に住むことは絶対条件でした。夫は他科の医師なのですが、教授同士で話し合って、同じ地域の病院に勤務できるように人事異動を配慮していただいており、非常に助かっています。

その他 主張したいこと

私は香川県出身で福島県立医科大学に入学し、大学から福島に住んでいます。卒業後は2年間、会津中央病院で研修をしました。その後、1年大学に戻り、また会津中央病院に就職しました。福島県の人々は心のおおらかな人が多く、県外出身の私にも優しく接してくれます。大切してくれる皆様の役に少しでも立てるように今後も頑張りたいです。

草野亮太先生

草野 亮太先生

現勤務地福島県立医科大学 医学部 循環器内科学講座

出身地福島県いわき市

出身大学福島県立医科大学

経験した勤務地いわき市医療センター/福島県立医科大学/福島赤十字病院/たむら市民病院

福島県で医師になろうとしたきっかけ

家族に薬剤師や看護師がおり、小さい頃から医療職は身近に感じていました。地域住民の健康を支え、専門性も追求しながら地域貢献できる医師の仕事に魅力を感じ、福島県で医師になろうと思いました。

地域医療の現場で苦労したこと

過疎化や高齢化が進む地域では、慢性疾患を抱える高齢者の通院が困難になったり、在宅医療の需要が増加したりといった問題が生じています。医療機関の数も限られており、一人の医師が診る患者さんの数が多くなり、負担が増大しているのも現状です。私自身、地方病院での勤務を経験させていただく機会もありましたが、限られた医療資源の中で、患者さんやご家族のQOLをどのように維持・改善すればよいかという点で、中核病院での勤務とは異なった難しさを感じました。医師として専門性を高めながらも、多方面に対して柔軟に対応できるジェネラリスト的な学びも必要だと感じました。

地域医療に従事してよかったこと

地域医療では、多岐にわたる疾患や患者層に対応する機会が多く、幅広い知識とスキルが身につくことが良い点だと感じています。専門分化が進む都市部の医療機関と異なり、地方や医療過疎地域では、内科、外科、小児科、時には精神科的な問題まで、一人で対応する場面も少なくありません。限られた資源の中で最善の医療を提供するために、常に新しい知識を吸収し、判断力を磨く必要があります。まさに、「地域の保健室」のような役割を担えることは、地域医療に従事して感じることのできる充実さとも言えると思います。

その他 主張したいこと

私は循環器内科を専攻しており、急性期から慢性期まで幅広い対応ができるよう、日々学ばせていただいています。救急で対応した患者さんたちが、安定して自分の地域で健康を維持できることが大切だと感じています。そういう意味でも、多くの若手の先生方に地域医療の現場を知っていただき、これからの福島県の医療が更に充実したものになるといいなと思います。

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